ミュージカル WE WILL ROCK YOU を見る

友達が間違って買った「夜の部」のチケットを買い取り、息子2人を連れて見に行くことになった。
熱烈なクイーンファンというわけじゃないが、1979年の武道館公演は見に行ったし、アルバムも持っている。一世を風靡したバンドでありながら、フレディをネタにさんざん笑わせてもらった、私にとって特別な思いのあるバンド。その名曲の数々をモチーフにしたミュージカル。まあ、たまにはいいでしょうこんなのも。夏休みだしね。
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というわけで、ママと呼ばなくなった息子たちを連れていざ新宿・コマ劇場へ。
「いい?新宿は渋谷とは桁ちがいなのよ。離れて歩いちゃだめよ。それにこの歌舞伎町ってところは日本一の歓楽街(というかアレなんですよね)。あなたたちみたいな子どもがぼーっと歩いてると、何されるかわからないわよ。オカマバーにスカウトされたり・・・」と脅しをかけておいたせいで、彼らはあまり距離をあけないで私についてきた。「いつもより早足だね」と長男が言う。そう、何を隠そう母の私がちょっとびびっているのです。何をしているのかわからない怪しいお兄さんたちと、おどろおどろしい文字と色の看板、ネオン。郊外に住む主婦を十数年やっていると、こういうものにどんどん免疫がなくなり恐さが増していく。まあ、お兄さんたち(オネエさん?)から見ると「おばさん、あなたのほうがずっとコワイわよ」と言われちゃうかもしれないけど。

そうしてたどりついたコマ劇場。おお、これがテレビで見たフレディ像だ!思ったほど大きくない。そしてそのあたりにたむろっている人々は、予想通り中年女性が多かった。
というか、正確には中高年―50代、あるいはそれ以上のように見える人が多かったのは予想外だった。私なんて若い部類のおばさんだ。リアル・クイーンファンの最年少世代が私より少し下なので、なんでこんなにトシとった人が多いのかな?と思った。が、正面玄関に堂々と「○○社関係者様受付」などと数社の名前が書いてあるのを見て合点がいった。招待客が多いのだ。私なんか大枚はたいて買ったのに・・・な~んて野暮なことは考えない。さあ、早く入場してこの雰囲気を楽しまなくちゃ。

コマ劇場は客席数2092、後ろの方だった私の席でも舞台がよく見える。
息子たちは少し離れた席なので私は1人で座った。左隣は会社帰りのおちついた中年カップル、右どなりは20代とおぼしき女性4人組だった。ここまではよかった。しかし後方に何か強力な殺気というか磁力を感じた。
振り向くと、後ろにずらーっと1列12人、全員60代と思えるような恐怖のおばさん軍団が!その雰囲気やいでたち、どうも見てもクイーンを知ってるようには思えない。
ちょっと、いや~な予感がする。
でも、まあいいや、人を年齢や見かけで判断してはいけません。私だってそのうちトシをとるし、50、60になってもROCKが好きでいたいのに、年齢だけで若者たちに拒絶されたら悲しいから。と、おばさん達に変な先入観を持った自分を戒める。
そして、いよいよ開演!

このミュージカルは、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが監修したといい、3年前、ロンドンで上演されたらしい。今回日本公演のキャストはなぜかすべてオーストラリア&ニュージーランド人。ミュージカルとしての踊りや構成の良し悪しはわからないが、歌唱力はどのキャストも素晴らしかった。本物のフレディは、ライブでは高音が出ないことが多く声量もなかったので、ボーカルに限っていえば物足りないこともあったが、(それを補ってあまりある存在感があったが)ミュージカル俳優たちは皆、完璧にCDどおりに歌いこなしている。男性も女性もオリジナルキーで歌っているのはさすがだった。
(ヒロイン・スカラムーシュ役のオーストラリア訛りはやめてほしかったなあ。BABYをバイビーと言うんだもん)

そして私の目を釘付けにしたのが、舞台の両脇にあるガラスばりのブースにいるバンドの生演奏。向かって左にギター2人とベース&ドラムス、右はキーボード3人&パーカッションという陣容。この演奏がものの見事に「完コピ」である。ギターはもちろん、ブライアンのレッド・スペシャル。本家のふくよかな音とはいくぶん違う気もしたが、フレーズはCD完璧コピーでこれは感涙ものであった。
コピーで感涙?と言ったら不思議かも知れないが、本物のクイーンが演奏しているわけないとわかっているのに、CDとほとんど変わらぬ音で生演奏そして完璧なボーカルが聞けるということに、とても興奮してしまった。
例えば、「ボヘミアン・ラプソディ」など、本家のライブでも中間部分(ガリレオ・ガリレオ…のあたり)はスライドを上映してテープを流していたが、演奏からコーラスからすべて生で完璧に再現するのだ。これは凄い!クイーンの楽曲を知り尽くしている人ほど、満足度が高かったのではないだろうか。そう思えるほどの高度なテクニックだった。

右のブースの、最前列にいるキーボーディストは自分が弾かないときは、指揮をするのが面白かった。バンドに指揮者がいるなんて。リズム隊が逆側ブースだからそれもありなのかな。とにかく舞台以外にも、そんなバンドの様子を見るのも興味深かった。

ところが、ある場面でセリフが続いたとき、さきほどの「いや~な予感」が当たった。後ろのおばさまたちがぺちゃくちゃ喋りだしたのだ。
「あのギター、いい男ねえ」「どれどれ?」「ほら、あの左から2番目、いい男!」「のど飴持ってるわよ」「食べる?」「あたしもちょうだい」・・・・・ガサゴソと袋を開ける音。
もう~っ!!せっかくお芝居として盛り上がっているのに~。後ろを振り向いてにらみつけましたよ、さすがに。そしたら静かになったけどね。

ストーリーは荒唐無稽というか、まあクイーンのヒット曲を演奏するために無理やりこじつけて作った話だから、なんとなくつじつまが合わないのは仕方ない。未来の話で、自由な音楽がなくなりすべてが画一化された中で、ガリレオという名のヒーローとスカラムーシュというヒロインが、かつて自由に楽器を使い自由な音楽を奏でていた頃を目指して、伝説のギターを探す旅に出る、といったものだ。その場面場面にクイーンのヒット曲を次々と散りばめている。
その中で、夭折した伝説のロックスターとして、ジミヘンやジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン、マーク・ボランなどの名前が読みあげられ、顔がスクリーンに映る場面があった。一呼吸おいて「John Lennon」の声とともにジョンの顔がスクリーンに映ったとき、場内が一瞬息をのんだように感じたのは私だけかな?そして二呼吸おいて
「・・・・・Freddie」  ここは感動的だった。(この中に、日本向けなのかなぜか尾崎豊も入っていたのは違和感があったが)

最後の方はクイーンファンでなくても知っている名曲ラッシュ。
「We will rock you」が始まると場内総立ち、「ドンドンパン」のリズムに合わせて皆、両手を振り下ろしもうライブ状態である。みんなトシなんて忘れている。
ここから「伝説のチャンピオン」「ボヘミアン・ラプソディ」「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」と怒涛のように続くクライマックス。歌・演奏ともに完璧。ビジュアルはミュージカルならではの華々しさ。最高でした!!

と言いたかったのだが、またあのおばさまたちにしてやられた・・・(泣)
「ボヘミアン・ラプソディ」のイントロがが絶妙のタイミングで奏でられ、主役ガリレオが「Mama~, just killed a man ~」と情感たっぷりに唄い始めたとき・・・・・

「じょうずねえ~(うっとり)」「いい声ねえ~(うっとり)」 また始まった!
お願い!お願いだからやめて~~(号泣)

人は見かけで判断せよ。悪い予感は当たる・・・のかも知れない、とつくづく思った、クイーン漬けの一夜でした。
(結論) クイーンの曲を好きな人なら見て損はありません!
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帰りの電車の中で、マチネーを見た友達が「良かったでしょ!ライブも行こうよ!」とメールしてきた。さいたまねぇ、どうしようかなあ、ポール・ロジャース・・・・・



次の朝、目覚めたときに頭の中で鳴っていたのは、なぜか「Somebody to love」。
歌詞がリアルすぎる。
「Find me somebody to love,
Find me somebody to love,
Can anybody find me somebody to love?・・・」
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by gbsatomi | 2005-08-20 01:06 | MUSIC


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