兄弟 【Part2 ママと呼んでよ!】

この夏は、結構母親業に勤しんでいる。(つもり)
中3の長男は部活もなく、一日中家にいる――お昼の用意をしなければいけない。
中1の次男は、野球部に入り毎朝早く、お弁当持ちで出て行く――ドロドロのユニフォームの洗濯は、彼が小3のとき少年野球に入って以来、5年目だ。
部活生活ならば、早起き&お弁当作りさえクリアすれば日中は解放される。
部活がないならないで、朝寝坊もできるし、ダラダラとゆったり生活できる。(これがいけないのだが)
この両方を兼ねなければいけないのは、不良母にとってはかなりツライ。
つまり、朝早く送り出した後は、昼も食べ盛りの食欲を満たさなければならず、夕方は「腹へった~」と言って帰ってくる子の間食(おやつ、などというものでは足りない)を用意し、ほっとした頃「今日の夕飯まだ?」と聞かれる。
ああ、学校給食さまさま!
家庭内での私の仕事は、いよいよ飯炊き女と洗濯女に限定されてきたようだ。

加えて、ここのところ長男が足を3針縫うケガをしたり、次男が1週間熱を出して寝込んだりと、すっかり縁がなくなっていた病院通いをせっせとするハメになってしまった。
久しぶりに、良い母親になった気分だ。
(熱出したり、ケガしてるのだから少しはやさしくして、世話をやいてあげよう)
と思い、それぞれのリクエストになるべく応じた。
「お茶ちょうだい」 「はい」
「ティッシュとって」 「はいはい」
「リモコン貸して」 「はい、どうぞ」
「ぼくのMD知らない?」 (いそいそと探す)

普段なら、「自分でやりなさいっ!」と言うところをググっと飲み込んで、まめに世話をした。すると、どうでしょう。彼らつけあがる、調子にのる。2人ともすっかり良くなっても、一度甘やかすともうダメ、母を女中代わりにしている。
私が別室にいても、「ねえ、飲み物持ってきて」「着替え持ってきて」「ねえ・・・」「ねえ・・・」
んん・・・もうっ~!「自分でや…」と言いかけて、ふと気づいた。
彼ら、私のことを呼ばない。
つまり「ママ」と言わないのだ。
今までなら、別の部屋にいる私を呼ぶときは「ママぁ~。○○○○」と言ったものだった。
(ママ、って呼ぶのが嫌になったのかしら)

よーし、こうなったらママと言うまで、聞こえないふりをしてやろう。キッチンで炊事をしながら、リビングにいる彼らのリクエストを待った。

「ちょっと~、ここにあった漢字のプリント知らない?」「・・・・・・」
「ねえ、漢字のプリント」 「・・・・・・」
「ねえ、あのさあ、漢字のプリント知らない?」 
「誰に言ってるの!?」と、わざとらしくリビングに顔を出す。
すると、次男はバツが悪そうにあごをキュイ、と上げて私の方を指し示した。
「えっ!?」  「・・・そっちだよ」
「そっち、ってママのこと?」  (うなずく)
あーあ、こちらから名乗って事態を収拾してしまった。
「ママを呼んでるんだったらママ、って言ってよ~。お兄ちゃんに言ってるのかと思ったよ」と、作り笑いをしながら言う。私の負け!

自分が両親をパパ、ママと呼んできたので、子どもが生まれたときも迷わずそう呼ばせた。Dも子どもの頃はそう呼んでいたので、抵抗はなかったようだ。ただし、今では「オヤジ、オフクロ」と言っている。「中学のとき、自分から呼び方を変えた」らしい。
う~ん。やっぱり男の子はいつまでも「ママ」って言うのがいやなのかなあ。
そういえば、兄が中学の頃、友達を何人か家に連れてきたとき、別室にいる母を呼びたいのに呼べず、わざわざ私の部屋まできて小声で言ったことがあった。「ママ呼んできて」。
自分で呼べばいいのに、なんで私に呼びに行かせるのかな、と思ったものだった。
仲間の前で、大声で「ママ~」 と呼べなかったのだ。
Dも兄も中学生のときに、母をママと呼べなくなっている、ということはわが子たちも・・・
そうかぁ・・・いよいよか。

でも、いやだいやだ。私、まだ「オフクロ」なんて、呼ばれたくないわ。
というか、一生「ママ」と呼ばれたい。だめ?こういうの。
男からすると、ママという呼び方はマザコンのように感じるのだろうか。
かといって、ごく一般的かつ普遍的な「おかあさん」と言われるのも、なんだかしっくりこない。(自分が母のことをそう呼んでなかったからでしょう)
あなたたちの母は「ママ」なのよ、ママはママなの!と言いたい気持ちが、なんだか負け犬の遠吠えのように思える。別に競争じゃないのにね。

これも「親ばなれ」の第一歩なのだろう。
でも既に予兆はあったんだ。昨年、私は長男が私と並んで歩かないことに気づいた。
人込みの中で長男がはぐれないように、私は気を使いながら歩いた。「なんで、あんなに歩くの遅いのかしら」
ときおり私が立ち止まって待ってても、わざと私を避ける位置に来て、またのろのろと私から離れて歩き出す。「一緒に歩くの、嫌なんだ」 と初めてわかった。

何でも兄の真似をする次男は、今年中学に入るとすぐにその傾向があったので、あるとき聞いてみた。「なんでママと並んで歩くの嫌なの?」
「誰かに見られるからだよ」 「誰も見てないよ、そんなの」  「・・・・・」
ま、しょうがないか。恥ずかしいんでしょう。これについてはすぐ受け入れられた。
わけのわかってないDは、最近家族で出かけたとき、二人がずいぶん離れたところからのろのろついてくるのに業を煮やし、「おい!何やってんだ。早く歩けよ」と言った。
「親と一緒に歩くのが嫌なのよ」 私は余裕で言った。

でもでも!「呼び方」については、ママ以外は受け入れられません。
さあ、明日から旅行なのだが、彼らは四六時中親といて、私を何と呼ぶことでしょう。
昔のように「ママ」と呼んでくれるだろうか。
そして、旅行から帰ってきたらミュージカル「We will rock you」に連れていくんだわ。
ちっちゃいとき、「カクレンジャーショー」や「ウルトラマンフェスティバル」を見にいったとき以来の、母子揃ってのイベント参加。
歌舞伎町で、わざとさきさき行っちゃって迷子にしてやろうかな。
で、「ママ、ママ~っ」と呼ばせる。ウッフッフ・・・
でも、こちらが迷子になる可能性大・・・だな、きっと。

悪あがきはやめて、身も心も「京塚昌子ふう肝っ玉母さん」になるしかないか。
ん?白い割烹着着たらもうそのものだよ、って声がどこかから聞こえる・・・まあ、失礼な!!       でも、はい。。。そのとおりでございますぅ・・・

(↓カメラを向けてもこっちを向かなくなった)
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by gbsatomi | 2005-08-13 10:52 | DIARY


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