さらば小学校

17日は次男の小学校卒業式だった。
あいにくの雨だったが、式は滞りなく終わった。
これで足掛け8年に及ぶ私の小学校ママ生活もおしまいだ。
この子が卒業する頃は40過ぎてるんだわ、と思うと恐ろしくなった、まだ30代前半のママだった私も、もう年齢のことなど気にもしない、肝っ玉母さんとなった。
時の過ぎるのは本当に早いものだ。

あちこちから「泣くでしょ。最後の子だもん」など言われたが、意外と平気だった。
2年前、長男の時もそうだったが、うちの小学校の卒業式というのは、どうもシステマチックというのか、機械的というのか、あまりにも整然としていて、完璧なほど訓練されていて、何か血のかよったものがいまひとつ感じられないのだ。
例えば幼稚園の卒園式では、在園児が出てきてかわいい声と身振りで歌を歌う場面で、母親たちの涙腺は全開となったものだ。
今どきの小学校は、昔のように代表児童が答辞と送辞を述べる、などというものではなく、全員参加で「呼びかけ」の言葉を言うのだ。もちろん各人のセリフを与えて。(そういえば30年前、私のときもそうだったっけ)
その「呼びかけ」のセリフがあまりに作られすぎている、というかきれいごとに終始していて、また、我が子をはじめとする普段は不真面目な男子たちも、そのときばかりは真面目にそれをやるので、なんというか面白みに欠けるのである。
まあ、こんな感想を持つのは不良母の私だけかもしれない。

次男は実に友達に恵まれていて、牧歌的な香りあふれる少年野球チームにいたこともあり、野生児のような小学校時代を過ごした。そんな男の子たちの、今しかできないようないたずらっぽい笑顔が好きな私には、堅苦しい卒業式で真面目にセリフを言う悪童たちが、ちょっと窮屈そうに見える。
ちなみに、この時期話題になる「日の丸・君が代」は、わが小学校ではごく普通に国旗が学校旗と並んで掲揚され、国歌は全員起立して歌った。「先生で立たない人いるかな」と背伸びして職員席をのぞいたが、誰もいなかったようだ。私も、久々の合唱の練習のように、大声で歌った。

こんな私だが、最初から不良母だったわけではない。
長男のときは、何もかも母にとっても初めての経験なので、とても神経質に、慎重になっていた。まして、内向的で友達の少ない長男のこと、母親同士の付き合い一つにも、とても神経を使ってしまったものだ。
ところが次男ときたら、キャラ的に長男と180度違ううえに、こちらも同性の2人めだ。これが女の子だったりしたら、もう少し構えていたかもしれないが、もう私は悠然と子育てをしてしまった。といえば聞こえがいいが、要するにほったらかしで育てたということだ。
長男が2歳2ヶ月のとき生まれた次男は、気がつけば寝返りをしていたし、いつのまにかお座りをし、はいはいするようになっていた。長男の時のようにいちいち発達段階を覚えていない。長男が寝ているときは、物音をたてないよう気をつけたものだが、次男のときはそれも皆無。彼はお兄ちゃんの友達―2歳児が5、6人「キャーー!!」と騒ぎながら走りまわっている部屋で、すやすやと寝ていた。母親がこんな態度で育児に臨んだのだから、彼が大胆不敵な野生児に育つのも無理ないかもしれない。

というわけで、卒業式の間中、私は不良母の面目躍如、まわりの人にちょっかいばかり出していた。
ななめ前に座っているAさんは、アンジェリーナ・ジョリーばりのナイスバデーの持ち主。ボディコンシャスなスーツに身を包んだ彼女がしきりにハンカチを顔に当てているのを見てとんとん、と肩をつっつく。
「泣いてるの?」
「鼻炎よ!」

隣に座っているBさんは、そんじょそこらのお笑い芸人より面白い女漫才師のような人。やたらと目頭を押さえているので今度はひじで軽く彼女をつっつく。
「泣いてるの?」
「違うの。左目にゴミが入ってさっきからこっちだけ涙が出てるのよ」

まあまあみんな、本当は泣いてんだかどうか。

今度は正装しているお母さんたちの、後ろ姿…髪形に目をやる。
どうも、皆さんヘアケアまで神経がいかないようだ。
ばさばさと、ツヤのない髪がほとんどだ。ドレスアップしているだけに髪とのアンバランスが残念だなあ、と思いながら自分のことは棚に上げて、私はにわかピーコになっていた。

式次第がすべて終了し、いよいよ卒業生退場。さすがに緊張が解けたのか、1年生の頃から知っている悪童たちが、にこにこ笑いながら拍手に送られて出ていった。みんな、大きくなったなぁ~・・・・・女の子たちのいでたちは、おしゃれな高校制服のように、ほとんどがブレザーとチェックのスカートで、彼女たちはそれを上手く着こなしているが、男の子ときたら、きりり、とネクタイをしめたブレザー姿が何となく借り物のようで、滑稽である。でもみんないい笑顔で出ていった。私の顔にも自然に笑みがこぼれているのがわかった。

そんなこんなで卒業式は終わった。
その後は、幕張プリンスホテルの49Fで、クラス全体のお食事会。ところがこのレストラン自慢の眺望は、あいにくの雨のため「雲の中」状態だった。飛行機に乗っているつもりでいましょ、と母親たちはよく食べよく笑い、我が子の小学校生活をふりかえった。
Cさんが、式の間ぼろぼろ泣いていたと聞き、早速ちょっかいを出しに行った。
「泣いてたんだって?」
「そうよ~。デキの悪い子ほどかわいいのよ」

そんなCさんに比べ、特に感慨もなかった、次男の小学校卒業。
お食事会がお開きになって、仲良しのお友達、Dさんとお茶を飲みながらどうしてかな、と考え、もしかして最近の私は精神的に疲れ果てていて、さらに感動したり、感激したり、という精神作用を及ぼすような事態になることを、防衛本能で回避しているのでは、という結論にいたった。
Dさんは、私と家庭環境が酷似していて、私たちはときどき心の棚卸しをするため、食事に出かける。たいていどっちかが泣いている。その日は2人で泣いた。残念ながら、お互いの子どもを卒業させた感激の涙ではなかった。

さて次男は翌日、今どきの子恒例の小学校卒業記念旅行、ディズニーランドに行ってきた。絶対単独行動をしないこと、トイレにも必ず誰かと行くように、などと言って聞かせたが、帰ってきて話を聞くと、冷や汗ものの珍道中だったようだ。幸い何事もなく、楽しい思い出、いい経験ができたのが何よりであった。

4月6日の中学入学まで、3週間足らず。いつもほったらかしにしてきた彼と、ちょっと濃密な時間を過ごそうかな、と思う。
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by gbsatomi | 2005-03-19 02:05 | DIARY


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