「ヨン様」に見るプロ意識

ついに「ヨン様」がお帰りになった。世界中に中年日本女性のみなぎるパワーを知らしめた、二度目の来日だった。b0036381_1545224.jpg
成田到着時に出迎え3500人、その後ホテル前での事故騒動があったにもかかわらず、「お見送り」には1000人、そして韓国に帰ったヨン様をいち早く「現地お出迎え」する日本人が200人近く来ていたというから驚きだ。この「ヨン様フィーバー」の中核をなすのが40代だと、各メディアは伝えていた。うーん、これは同じ40代女性として聞き捨てならない。
私がテレビで「追っかけおばさま」たちを見た感想では50代の、それも後半が多いような気がした。少なくとも、10代、20代は圧倒的に少ないといえるだろう。
私自身は、「冬のソナタ」をはじめとする韓国ドラマは見たことないし、ヨン様のことも好きじゃない。最近の彼の容姿は、髪形といい顔といい、何だか中年のおばさんのように見える。(肉体改造してマッチョになったらしいが)
ただ、私はぺ・ヨンジュン氏を嫌いではない。というのは今年の初め頃だったか、彼の初来日のとき、NHKのインタビューを受けているのを見て、何だか日本の売れっ子芸能人に比べて、誠実そうな人柄に見えたからだ。真摯に受け答えしている様子は、ちょっと売れてるからといって天狗になってるような日本の若いタレントとは、違うものがあった。謙虚な感じが好印象だった。そういう「真面目なイメージ」を売りにしている俳優なのかな、と思った。
そして今回の来日。日本の中高年のおばさまたちが手ぐすね引いて待つなか、満を持しての登場だ。何がああも彼女たちを熱狂させるのだろうか。その答えが、前回のインタビューと今回の記者会見でわかったような気がした。

写真集発表など、晴れの舞台になるはずの記者会見で、ヨン様の「ほほ笑み」は見られなかった。ファンがホテル前に押しかけ車を取り囲み、10人がケガをするという事故がおきたためだ。ヨン様は、合掌して「ごめんなさい、今日はほほ笑むことはできません。私のせいで私の家族たち(ファン)がケガをしてしまい、申し訳ありませんでした」と言った。会見は始終沈痛な表情で、涙を浮かべていた、と伝えるメディアもあった。その後行われる予定だった、写真集会場でのテープカットなど、晴れがましいセレモニーは一切中止になったという。
事故が起きた理由は、長時間自分を待っててくれたファンに、一目でも自分の姿を見せてあげたい、という彼の意向で、車が急に予定外のコースを走ったことによるらしい。(10人はいずれも軽傷ということが不幸中の幸いであったが)
日本の若いタレントなら「まったく。おばはん達がしつこいからこんなことになって。オレのせいじゃないんだ」みたいなふてくされた態度が、隠していてもほんの少し見られたかもしれない。しかし、ヨン様の表情は、ファンでもない私が客観的に見ても、暗くふさぎがちで、反省の色、謝罪の気持ちなどがよく表れていた。
この人は、本当にこういうキャラなのか。それとも内心はどう思っていようと、完璧に演技をしているのか。
テープカット中止など一連の祝賀行事キャンセルも「反省する好漢・ヨン様」のイメージを保つための戦略なのか?いずれにしても、あの態度はヨン様信者の胸をうったことはまちがいない。
それに、彼はファンのことを「家族」と呼ぶ。これには信者たちは「総胸キュン状態」だろう。韓国の芸能界の慣わしなのかどうかわからないが、もしヨン様が日本のファンの心をとらえるために、あえてそう呼んでいるとしたら――彼は相当有能な戦略家だ。
なぜなら、女性というものは一般に、「所属」するのが好きだから。わたしたちは、ヨン様が「家族」と呼んでくれる、ヨン様を筆頭とした集団。自分にとって居心地のいい、ヨン様公認の集団……そう思うことにより、彼女たちのパワーは倍増するのだ。

とにかくその会見を見て思ったのは「日本の芸能人にはこういうタイプはいない」ということ。若者中心の日本の芸能界に、40代後半以上の「真正おばさん」の入る隙はなかった。
そこへ、どんなにトシをとったおばさまにも、分け隔てなく誠実なほほえみをふりまいてくれる「ヨン様」は、日本の芸能ファン層のニッチをがっちりと掴んでしまったのだ。
この「追っかけおばさま」たちは、私が思うには、夫にも子どもにも見放された「淋しい主婦」ではない。だから世間で「淋しい女たちが心のすきまを埋めるために…」などというのは違うような気がする。それどころか、「夫も子どもも思うように操り、お金も暇もある主婦」が多いのではないだろうか。よくいえば幸せ、悪くいえば「やりたい放題」。もちろん、彼女たちは全国にいる何万人かのヨン様ファンのごく一部であり、大部分を占める良識的なファン、そして何よりもヨン様自身のイメージが、彼女達の出過ぎた行動によってダウンしてしまうことを、ファンでもない私が心配してしまう。

さて、ヨン様は苦渋に満ちた記者会見から一転、帰国の途につくときはお見送りのファンに満面の「ほほ笑み」を浮かべていた。b0036381_15484549.jpg何度も何度も後ろを振り返って手をふりながら。本当にこの人はファンサービスに徹しているというのか、これだけのファンがいることに心底喜んでいるのか…つまりは営業用スマイルなのか、マジスマイルなのかどっち?とヨン様マジックにかかってしまった。
さらには韓国まで先走りして出迎えている日本人集団、これを見たときは恥ずかしくなったが、ヨン様はここでも「ほほ笑みの貴公子」だった。当惑した顔などみじんも見せない。恐るべしヨン様スマイル。もしかして私もその魅力にとりつかれてしまったかしら!?

この騒動を伝えるニュースを見ていたら、Dがいつになく上機嫌でやってきた。「お前も…ヨン様が好きなのか?」「とーんでもない。私はドラマも見たことがありません。こんなに人気があるのは、日本人俳優がいかに魅力がないかということよ」「いや、日本のダンナが魅力がないんだよ」「我が家のダンナ様はじゅーーぶん魅力的なので、私はヨン様ファンではないですっ!」思いきり皮肉をこめて言ったのに、彼は、ハハハと笑いながら自分の部屋に戻っていった。
余裕で聞いてきたのは、私がヨン様にハマっていないことを知ってるから。そしてその理由を彼は勘違いしている。
う~ん、悔しい!
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by gbsatomi | 2004-12-02 15:56 | DIARY


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